死して屍拾う者無し!いわて北上マラソン
討ち死に。。。
実家の前の道がコースになっており、しかもスタートの競技場も歩いて行ける近さにあるという有難い大会。数年前、家の前で選手にゲロを吐かれて以来、老父はマラソンというスポーツそのものに懐疑的。「これのどこが健康にいいのかね?」。
と、言う訳で、スタート。
5分40秒/㌔でいくか6分/㌔でいくか、最後まで結論を出せずに走り出してしまった。身体の感触は軽いっ!無理せず楽に感じるペースで走ろうと決めた。5:40ペースでイケそうかなぁ・・・?、そんな気分のところに、とあるおじさんが話しかけてきた。聞けば去年3時間52分でゴールしたと言う。ふ~ん、このペースで行けばサブ4か。。。ヒッヒッヒッ。独りほくそ笑む。調子が非常によく、この話しかけてきたおじさんのペースすら遅く感じ、もどかしくなり引き離してしまった。「3時間52分の人を引き離しちゃった。俺って凄くね?」。
急な坂を登り終えて丁度半分。残り半分もこの調子で行っちゃうわよ~!と思ったところで右足裏が急に痛み出した。マジ痛い。何で?やっぱおろしたてのシューズで慣らし履き無しっつうのは無謀だったべか?そうこうしているうちに右ふくらはぎが痙攣を起こした。生まれてはじめての痙攣経験。!こうなると立ち止まらないとか歩かないとか言ってる場合ではない。騙し騙し走るも、走っているとふくらはぎの筋肉が徐々に上に上がってきてこむらがえしみたいになりそうなのがよくわかる。もう痛くて泣きたくなった。24kmくらいのところで棄権しようかと思ったが、実家の前(36km付近)で老父が待っているかと思うと申し訳なく、加えて親戚筋にもカッコ悪いしなぁと思い我慢。100mも走ると痛くて歩くの繰り返し。歩いている分にはまだ何とかなるのだが走ると駄目だ。残り18km!長過ぎるぅぅぅぅ~!「無理ぃ~無理ぃ~」と叫びながら歩く。老父の前では辛うじて走る姿を見せたが、結局後半はほとんど走れなかった。挙句37km付近でガーミンが何故か停止。「歩いている人は計ってあげませ~ん」ってかぁ?ガーミンにまで見捨てられたみたいで悲しい。
競技場内に入った時には安心した。何とか収容車(5時間)のお世話にならずに済んだが、トラック内ですら歩いてしまったのは情けなかった。
ゴール後、との・さんから声を掛けて頂き、しばしマラソン談義。
懸念していた腰も膝も何とも無く、しかもスタミナも十分残っていただけに、この右足の痛みは何とも残念だった。この夏の走りの結果がこれというのは実に情けないが、今回は色々勉強になったレースだった。正直、5月の初フルが上出来だったので、「今回は5月よりは走れるっしょ」と慢心があった事は事実だ。そんな油断や気の緩みをフルマラソンは許してくれない。10kmやハーフは誤魔化せてもフルは誤魔化せないんだなぁ・・・。「なかなか手強い相手やないかい!」、痛む足を引き摺りながら次のレースでの雪辱を誓って帰途についた。奥が深いぜ、フルマラソン!