甲斐駒ヶ岳登山
10月11〜12日。甲斐駒ヶ岳山行。19年ぶりの黒戸尾根。甲斐駒ヶ岳は昭和62年以来5回登頂しているが、そのうちの3回は黒戸尾根からの入山。日本3大急登のひとつとされ、標高750mの駒ヶ岳神社からの標高差は10kmの距離で2200m(因みに丹沢の大倉尾根は7kmで1200m)
特に5合目以降は急峻な岩場、梯子、鎖場の連続で緊張を強いられる。
今回は標高2400m地点の七丈小屋にテントを設営し、翌朝山頂ピストン後下山というプラン。9時20分に尾白川渓谷の駐車場を出発。最初は緩やかに登っていくが標高1500mを過ぎた辺りから急登の連続。6日のおごせときがわの大会の疲れは残ってはいたが、リズムを掴むと意外と楽に進むことができた。上に行くほど石仏や石碑、剣、祠が多くなってき厳かな気持ちに。黒戸山を登った後は緩やかに下り、かって5合目小屋のあった跡地に到着。ここまでほぼノンストップで3時間50分。意外とスムースに進むことができた。今回荷物の重さは15kg程。現在の自分の山力を再確認するというと聞こえはいいが、退屈なテント生活に備え酒類を多めに詰め込んでしまったのも重量化の原因。もう一つは、長年使用していたMtDAXの50ℓのザックがだいぶ傷んできたため、今回モンベルのキトラパック45ℓの型落ちモデルをヤフオクで格安価格で購入。背負い心地を試してみる機会に。果たしてこれが正解で背負い心地や安定感はそれまで使用していたものより格段によく、合わせて両肩に食い込むことによる擦れや圧迫による肩甲骨の痛みが殆ど感じられなかったのは有り難かった。
5合目から先は7合目までは垂直に近い梯子が連続。それでもなんとか頑張り14時、出発から4時間40分で七丈小屋に到着。テント設営後は昼間からチビチビやりながらまったりと過ごす。ここのテントサイトはきれいに整地され、小屋には水場もありまことに快適。今夜は自分を含めて2張のみ。日が暮れると一気に冷え込む。シュラフカバーを併用してもなかなか寝付けず。
翌12日は4時頃から小屋泊まりの人たちが山頂に向かう足音で起こされる。眠い上、軽い二日酔いで頭が重い。4時50分に出発。8合目のご来迎場で明るくなり始め5時45分、9合目の烏帽子岩の2本剣あたりでご来光を拝む。9合目まではひたすらゲキ登りであったが、その後は緩やかになり6時20分に無事標高2966mの甲斐駒ヶ岳山頂に到着。風も全くなく、まだ人のいない山頂で360度の展望を満喫しながら甘酒とかりんとう饅頭の朝食。まことに美味。7時に下山開始。途中から山頂目指して登ってくる人と多くすれ違うが、その中には必死の形相で駆け上ってくるトレイルランナーも。タイムトライアルでもやっているのだろうか?テントを回収後下りは5合目までは気の抜けない鎖場や梯子の急降下。重荷のためか何度かバランスを崩しそうになりヒヤッとする場面も。5合目から先はストックを1本だけ使用し痛めている右膝にダメージを与えぬよう慎重に下る。13時過ぎに無事駒ヶ岳神社に下山。ガーミン計測による休憩抜きのタイムは登り6時間10分、下り4時間40分ほど。下りも登りとあまり差はないが、9合目から5合目までは危険地帯が多かったので致し方ない・・・ってか、もうタイムがどうのこうのではなくどれだけ安全確実に進むことができたかということをもっと振り返られるようにならなくてはいけない。これもガーミンやトレイルレースの功罪か。