満を持してのUTMF。
スタート前は、天気はだんだん回復するし、何とかなるだろうと思っていたが、そんな甘い期待は見事に打ち砕かれた。
スタートが13時から15時に延期、おまけにスタート直前、ゴールは49㎞A3麓へ変更になるというアナウンスが。
一斉にまじかー、というため息が漏れる。

気を取り直してスタート。
河口湖畔はキロ6弱のペースで走り、登り口で30分の渋滞。自分の後ろには100人弱しかいなくて、かなりスタート位置が悪かったのをこの時知る。

足和田山の登りも、時々列が詰まり、ペースは上がらず。
五湖台の手前で一瞬ガスが切れ、富士山の山頂が覗く。この時はこれから天気の回復を確信していたのだが・・

足和田山の下りはかなりの泥だったが、得意の泥下りで快調に下った。
この3㎞は、キロ6:30で行けたが、自分ではこれまでで一番速いペースが出せた。

W1で暗くなって、ランプ点灯。
舗装道をキロ６半のきつくないペースで淡々と走る。

A1精進湖の先からパノラマ台へのトレイル。
19時過ぎから再び雨が降りだし、だんだん強くなってきた。ガスが濃くて、ライトではよく前が見えない。
同じようなアップダウンが延々と続き、自分としては、この時間帯が一番しんどかった。
A2本栖湖手前の仏峠からの下りは、ぬかるみの急斜面。
選手たちが次々尻もちをつく中、何とか転ばずに降りれた。

雨はようやく小やみに、A２からは平たん路なので気が楽になり、歩いたり走ったりを繰り返す。
しかし林道部分は先ほどの雨で大きな水溜りができており、止む無くざぶざぶと足首まで浸かって走る。
道はぬかるみか水溜りかのどちらかで、当然ペースは上がらない。
おまけにライトが暗くなり出し、電池交換の時期だが、ゴールも近いのでそのまま行く。
雨は完全に上がって、雲が切れ、オレンジ色の月が上るのが見えた。

23時41分にゴール。
8時間41分の苦闘だった。