看板に偽りなし!残酷マラソン
恵みの雨の中、「残酷」という名前が偽りでなかったことを実感しながら、脚が攣らずに終始笑顔で完走出来ました。レース直後も普通に歩け、翌日朝の段階でもお尻~両ハムが少し痛いものの、階段昇降は問題なく、篠山の後とは大違いで、脚に優しい走り方が出来たのではないかと思います。この大会、キツイけれどその分楽しく、リピーターが多い理由が解るような気がしました。
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「僕は雨男なんです」と宿で同室だった初参加の男性が言ったとおり、小雨だった。この大会で雨は珍しいとのこと。雨はこの男性のせいにしたが、前日の夕方がひどく暑かったので、むしろ恵みの雨となった。「雨男」に感謝!
エントリーは過去最高の1817名で、町の人口が2500人程とのことで、まさに町中あげてのサポートだ。スタート位置は好きなところに並べばよいが、ゲートの少し後寄りのマイク席下あたりに並んだ。10秒前からの、皆のカウントダウンでスタート。最初は下りで、ピッチ180を意識して走ると、どんどんペースが速くなるが、重力に引っ張られているだけなので逆らわず、ブレーキがかからないようなソフトな着地を心がけた。
4kmあたりから登りがはじまり、なるべくピッチ180を維持する。だんだんと勾配が急になってくるが、なんとか走り続けられた。7km付近の保養施設(?)でトイレ休憩。給水を心置きなくするためには、トイレは重要。コース上のトイレは仮設もあるが、多くはコース沿いの民家を開放しているので、申し訳ない。
しばらく進んで小さな橋を渡ると、つづら折の道を登っていくランナーさん達が見えた。いよいよ残酷の始まりだ。急に勾配がきつくなるが、なんとか走る。「歩くな、脚を上げろ!」と走友(?)を叱咤激励しながら走るランナーさんが居た。他の人にも「若いから歩くな!」などと声をかけていた。励まされている「走友」さんは、かなり年配だったが、「ゼイゼイ」とザトペックの様に呼吸が荒く、ちょっと心配になった。初めてのコースで、先の様子がわからず、道がつづら折でカーブを曲がるまで先の状況がわからないので、カーブに先は下りかなと思って曲がると、さらに登りが続くことが繰り返しあった。
10km過ぎ、頂上が近づくにつれて登りがさらにきつくなり、頂上付近は走れない程だった。頂上からは、四方の山々が見渡せ、なかなかの絶景。写真をとったあと、下り始める。かなりの急坂で、どんどんペースが速くなるが、やはり重力まかせにして、ブレーキがかからないように、重心の真下へのソフトな着地を心がけた。
快適に下っていると、16km過ぎから2回目の登りが始まった。距離は長くないが、脚には結構堪え、ピッチが落ちた。ポーチから宿で持たせてもらった「とち餅」を出しで食べながら走る。途中から未舗装の砂利道になり、さらにきつくなった。
2回目の登りが終わると、基本的には下りになる。残りは5km程だ。重力に身を委ねて「落下」していった。全部下りかと思うと、少し登っているところもあり、ペースが一気に落ちる。まさに「うねり」だ。ゴールが近づくにつれ、脚が攣らずに最後まで走れそうな予感がする。下り坂の快感と、沿道の暖かい声援が重なり、自然に笑顔になる。中学校のグラウンドに入ってゴール直前、応援に来ていた以前の職場の同僚を見つけ、立ち止まってハイタッチ、その後少しふくらはぎが攣り始めたが、無事ゴールした。(同僚の男性は、1時間58分位でゴールしていた)
自分だけ楽しい思いをして申し訳ないので、帰り道関宮の「羽淵精肉店」でお土産に但馬ビーフのステーキ肉を購入。普段食べているお肉と全く違って甘みがあり、大感激!