UTMFその5
◆ 二十曲峠~富士小学校
完全にゾンビの出来上がり~(m´ρ`)m。
ゆっくり登って、ゆっくり下りる。たまに、ちと走る。
後ろからだれか来たら、快く譲る。
あ~なんでこんなことに‥(--,)
ちなみに、補給はほとんどしなくなっている。
ジェル不味い。
思うにハニースティンガーのフレーバー
ちゃんぽんは失敗だった。
ハンガーノック気味⇒食欲減退⇒
ジェル不味く感じる⇒補給しない⇒
ハンガーノック加速
エネルギー切れの負のスパイラル一直線!
そしてめちゃくちゃ息苦しい。
キリアンザックの前コードを外し、
心拍計も外してしまう。
もう心拍の管理など必要なしっ○=(`◇´*)o
下がることはあっても上がらない。
出来る手は打つが、仕方がないのが
杓子山までの激登り。
疲労困憊の中、こんな激坂登れるのかな?と
試走の時に思っていた。
ANSWER:登れます。毛虫並みに遅ければ(T_T)
最初の岩場にはスタッフの方がいらした。
この人このまま夜になっても誘導
するんでしょうね。頭が下がります。
ここさえ登れば、すぐ杓子山~♪と思ったら、
岩場の連続で全然たどり着かない。
こんな長かったっけ?もう距離感覚が
バカになってます。
「一歩一歩脚出せば必ずゴールのもとへ」
(by2012UTMB鏑木さん)を
口の中で唱えながら、
それでも杓子山頂上へ。
ちょっと腰をおろし、不味いジェルを口にし、
一息ついてから下りへ。
下りは重力に従い脚を出すだけ。
林道を走るのだが、
ここでHOKAの威力!!
走りやすいし、これまでの牛歩が幸いし、
それなりに走れる。
ピュ~と(本人的には)走り、富士小学校へ。
富士小学校には家族およびお知り合いの
方々が。
皆さんあれこれ世話を焼いてくれるが、
あいにく気分が悪くて、何も食べられず
┐(´-`)┌ 。
どうにかバナナを一本食べ、ストックを受け取り、早々に出発。
◆ 富士小学校~ゴール
早々に出たのには訳があり、動かない頭で
逆算してみるに、
今以上ひどいことにならなければ、
といっても今以上に悪い状態は、
想像するに恐ろしい、
人として立っていられるか?くらいの
状況であろうが、どうやら30時間は
切れるのでは?という
淡い希望が見えてきたからである。
走れる精一杯の速度で走り、山にとりつく。
もちろん、ゆっくり歩くのみ。
これまた、こんなに長かったかな(・・;)。
ゆっくり歩いているはずなのだが、
肩で息をしないと登れない。
これだけゆっくりに歩いて、息が切れる
というのは
人生で初めてではないだろうか?
この間もバンバン抜かれる。追う気力なし。
長い登りが終わり、いよいよ下り。
今までのように重力に従い~♪というのも
すでに終了を迎えており、
歩いても息が切れるのに走ることなどできない。
そこを無理して走る。息が上がり切った
その先は‥ザ・リバース
サヨナラ~オレ。ついにやってしまったな。
もう走れないか‥。
どうにかロードへ。下りのはずなのになぜか登る。
登りといっても微妙な登りでほぼ平坦。
なんのことはない道なのだが、
もはや自分には大きな壁。
疲れてはいても、歩きに対する罪悪感だけは
依然心中に宿しており、
せめてもと30歩歩いて30歩走る。
これUTMBで女子年代別入賞者の渡辺さんが
やっていた戦法。ちなみに60歳代の方。
まさか自分が使うことになろうとは‥。
でも、メリハリが効いて有効だった^^;。
林道に入り最後の下り。暗くなってきたので
ハンドライトを点ける。
息が上がると再びリバースの危険があるので、
息を切らさない程度に走る。
長く暗い下り坂、しかしゴールへ向かう喜びも、
暗い坂を歩くように下る孤独屈辱感もなにもない。
ただ下るのみ。だんだんと町の明かりが
近付くが、たどり着けるという実感もない。
もしかしたら、このままずっと下り続けることに
なるのかも。
むしろそういう風に考えていたほうがいいのかも。
でも「一歩一歩脚出せば必ずゴールのもとへ」
ようやく下り終え神社に。その後ロードへ。
もう走れない(-_-)。
30歩歩き30歩走る。
河口湖の周りをまわり、橋へ。
橋のたもとで再び湖畔を走る。
ゴールまであと1K。
そこかしこにいる方々から「あとちょっと」
だとか「もう少し頑張れ」だとかいただく。
ありがたい、ありがたいのだが、当方全く走れず。
※後から聞いたところによると、橋のたもとにチェックポイントがあり、
このチェックポイントで、誰が来るかゴールで
わかっており、DJの方が
ゴールを盛り上げる演出として「○○さん、
あとちょっと~」などと言っていたらしい。
自分ずいぶん遅かったろうな~。
それでもゴールへ。
家族やお世話になった方々らに出迎えられて
ゴール。
29:02。
内心目標にしていた30時間はどうにか達成。
しかしゴール直後は何の感慨もなし‥
疲れた疲れた。
しばらく座って、コーラ飲んだり
(リバースしてからは一切のものを口に
していなかったので)
話をしたりして、まったりと。
そのうち寒くなってきたので、宿にもどる。
動かない体を無理やり動かしてお風呂に入り、
バタンキュー。
長くて苦しくて苦しくて苦しくて‥
その時はそんなことしか考えられない旅が
終わりました。